※2024年8月27日掲載
山口県長門市に移住された首藤 元嘉(もとよし)・陽子さんご夫妻。
環境への配慮を考慮したオーガニック農業に取り組んでいる。ご夫妻の移住に至るまでの経緯と、移住後の生活についてお話を伺った。

米農家の12代目として家業を継いだ際、ご家族が農薬による影響で農業を続けられなくなったことを機に、農薬を使用しない自然栽培による米作りを行っていた首藤さんご夫妻。
自然栽培を行うための農地拡大を図る中で、隣接する農地の地権者が異なることにより、まとまった農地の確保が難しいという課題に直面し、この課題を解消して理想とする農業を実現する方法を模索し始めたことが、移住を考え始めるきっかけとなった。
この課題の解決法を探す中で、山口県長門市を紹介される。
長門市は、農林水産省が掲げる「オーガニックビレッジ」宣言市町村の一つとして有機農業を推進しており、高齢化による農業従事者の減少により放置状態になってしまっている遊休農地を利用希望者に提供する取り組みも行っている。課題であったまとまった農地の確保を実現できる地域であったため、移住を決意された。
移住先の長門市は、就農者が活用可能な支援制度(家賃補助・奨励金・農地賃借補助・農業機械や施設の導入補助等)が豊富で、これらを活用することで経済面での負担を軽減することができた。
農地も移住前の2.5haから12haに広げることができ、現在生産可能な農地は7haほどだが、防獣対策が完了次第順次生産を進めていくとのこと。
また、移住するにあたって、住まいについて長門市の移住コーディネーターに相談したところ、長門市の空き家バンクに登録されていた農地の近くにある一戸建てと巡り合うことができた。
築20年の空き家は、空き家の期間が1年ほどと短い為、綺麗な状態で入居することができ立派な座卓や飾り棚など、古き良き日本を思わせる家具は大切に使わせていただいているという。
移住を検討してから約半年という短い期間の中ではあったが、たくさんのご縁とタイミングも重なり、移住に向けた住環境をスムーズに整えることができた。
移住後は、農地の整備からスタート。
移住に際し、長門市の移住コーディネーターに地域との懸け橋になっていただき、地元の方にご自身の農法(オーガニック)への取り組みついて話をしたところ、快く受け入れていただいた。
移住後も倉庫の片づけや農地の石拾い、獣害対策に至るまで地域の方がさまざまな面でサポートしてくださり、移住初年度にも関わらず苗植えから収穫までを実現することができた。
長門市に移住して3年目となる現在は、米作りを通して企業ビジョンでもある「オーガニックが当たり前の未来」を目指している。
自然栽培が行える場所(農地)の確保・拡大という当初抱えていた課題を、長門市に移住することで解決することができた。特に生産量を増やせたことで、お客様を待たせることなく農産物を提供できるようになったことが一番の喜びだと話す。
地域課題である遊休農地の解消や農業の担い手不足の解消についても、ご夫妻が営む「株式会社 維里(いさと)」の理念にも掲げている「地域の担い手となり、環境保全型農業を実践する推進活動」に通じている。現在、地元JA主催の有機農業支援塾の講師として有機水稲に関する情報を伝えている。今後は地域おこし協力隊の中間支援団体として受け入れを予定するなど、オーガニックの普及に向けた地域貢献に繋がる活動に尽力している。

長門市は、2023年に農産物のオーガニック(有機農業)化を推進する「オーガニックビレッジ」宣言、就農者のみならず、事業者や地域住民と一緒に農業を成長戦略にすることを目指しているまちです。
新規就農における農地確保や農業機械・設備の導入費補助など、就農に向けた支援が充実しています。
公式Instagramにて就農者向けの情報発信もしているので、既に農業を営まれている方や新たに農業を始めたいと思っている方は参考にされてみて下さい。
ご担当者さまより

長門市は本州の最西端・山口県の北西部に位置するまちです。
東は萩市、南は下関市と美祢市に隣接し、北側には北長門海岸国定公園に指定されている美しい日本海の景色が広がります。海・山・温泉に囲まれ、観光資源に恵まれた地域です。長門市の海は湾が多く穏やかであることから、穏やかで綺麗な海の近くでの暮らしを希望されるご相談も多くいただいています。
市街地周辺には総合スーパーや総合病院もあり生活の利便性も高く、ほどよい田舎暮らしを楽しむことができます。
本市は、移住支援と農業支援の取り組みを積極的に行っています。
移住支援では、移住コーディネーターや定住支援員による移住希望者へのサポートを通じて、長門市を一緒に巡りながら地域の特性や文化、地域住民との暮らし方などについて情報をお伝えし、移住に伴う不安や疑問を解消できる環境を整えています。
農業に関しても、「オーガニックビレッジ」宣言市町村として、就農奨励金や農地借受支援、農業機材等の購入補助などの、農業を志す方へのサポートを行っています。また、まとまった農地が確保しやすいこと、遊休農地となっている棚田も多いことから、有機農業を始めやすい環境があるのも長門市の特徴の一つです。
長門市では4名の移住相談員を設けており、移住を希望されている方の状況に合わせて移住する前も後も気軽にご相談いただけるようなサポートを心掛けており、長門市への移住者の多くは移住相談を通じてから移住されています。
移住検討者の方には、日常生活をより具体的に体験いただける短期滞在型宿泊施設での宿泊と地域体験をセットにした事業「長門市お試し暮らしコーディネート事業」や、子育て世帯・若者の移住定住促進のための移住交付金などの支援制度を用意しています。
移住後の支援としては、空き家バンク(長門市 空き家情報バンク)を利用して移住される方のリフォームや家財処分費用を助成する「空き家リフォーム等助成事業補助金」のほかに、移住後の生活をより充実させる先輩移住者との交流会の開催や、地域の方をご紹介する機会を設けるなど、移住者の方が地域の方との繋がりを深める機会の提供も行っています。(長門市創業支援事業費補助金)
また、長門市で新たに事業を始めることを考えている移住者の方に向けたサポートもございます。
自然が近くにある場所での暮らしをお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。
※各制度の詳細については、長門市定住支援サイト"支援情報"をご確認ください。
移住を考えている方へのアドバイス

長門土地建物 河野代表より
長門市は、日本海側の棚田と内海の穏やかな海の景色が広がる「油谷・宇津賀・向津具エリア」や、漁業や田園地帯が広がり農業が盛んな「日置エリア」など、山や海、田園風景などの豊かな自然に囲まれた地域です。
空き家バンクを利用される方についても、海が近いなどといったロケーションを意識して探される方が多くいらっしゃいます。
一方で、移住を考えている地域の物件を探す。特に「空き家バンク」を通じて物件を探す際には、築古の物件も多いため、物件の購入費用のほかに、改修にかかる費用なども想定しておくことが大切です。物件の劣化状況によっては改修費が想定以上に発生することもあるため、事前にリフォーム会社にご相談されるなど、実際に入居できるようになるまでにどれくらいの費用がかかるのかを確認しておくことをお勧めします。














