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※2022年10月3日掲載

1.プロローグ
移住者の紹介

栃木県鹿沼市で2020年にアウトドアアクティビティ会社「Early Bird Adventure」を設立した小村あづささん。

アウトドアアクティビティ事業をしようと思ったきっかけと、地域の活性化へ向けた活動として、鹿沼市の地域おこし協力隊の活動についてお話しを伺った。

アウトドアアクティビティ事業をしようと思ったきっかけ

石川県小松市出身で、幼いころから自然に触れることが好きだった。いつからか自然環境を保護する活動に興味を持つようになり、自分自身がフィールドに出て、自然の良さや楽しさを伝える活動をしたいと考えるようになった。

夢を叶えるために、大学で野生鳥獣管理学を専攻し、卒業後も栃木県内のアウトドア会社に就職。
30歳でフリーランスとして独立後、海外でもトレッキングガイドをしていたが、コロナ禍の影響で海外での仕事ができなくなった。そのタイミングで、一度腰を据えて自分の活動拠点を設け、その場所で自身の活動を発信していきたいと思った。

 
鹿沼市で活動しようと思ったきっかけ

鹿沼市を選んだ理由は、市を流れる「大芦川(おおあしがわ)」の存在が大きい。
関東一の清流で透明度がとても高く、大学時代から多くの沢を見てきた小村さんでも心ひかれるものだった。
また、アウトドアアクティビティを通じて自然の楽しさを伝えたいと考えた中で、鹿沼市にはアウトドアアクティビティ事業者がいなかったことも後押しにつながった。

2.移住に向けた第一歩

鹿沼市で活動を始めることに決めた後は、拠点探しからスタート。
大学時代から宇都宮に住んでいたこともあって県内には知人も多く、今の拠点(事務所兼自宅)も知人から借りることができ、この場所から自然の楽しさを伝える活動を行いながら、日本各地の自然体験ツアーなども企画している。

事務所の内装は未完成だが、小村さん自身が廃材等を利用してDIYし、壁面収納棚や更衣室、沢登りの装備品などを管理するための乾燥室も作っている。

3.新しい暮らし
鹿沼市での生活や活動

自然の楽しさを伝える活動に加え、鹿沼市の「地域おこし協力隊」にも参加。
市の地域おこし協力隊制度は、市が取り組むべき課題やテーマを選定し、その課題解決に協力できる隊員を募集しているのが特徴。

大芦川では、近年のアウトドアブームの影響もあり、県内外から大勢の観光客が訪れるようになった一方で、自然環境の破壊やゴミ放置などの観光公害(オーバーツーリズム)が問題となっていた。このため鹿沼市では、2021年度にこの問題に取り組む人材として、地域おこし協力隊員を募集。鹿沼市で唯一のアウトドアアクティビティ事業者である小村さんは、豊かな自然を伝える活動で地域活性化に繋げながら、地域おこし協力隊員として市で顕在化した観光公害への問題にも取り組んでいる。

鹿沼市で事業を始めてよかったこと

最近は、市外・県外からの参加者はもとより、市内在住(地元)の方の参加者も増え、リピートでの利用も高まっている。

地元の参加者に話を聞くと、「地元に長く住んでいても大芦川の上流部に訪れたことがなく、エメラルドグリーンに澄んだ清流を見て感動した」という感想などもいただくようになり、自然を伝える活動を通して鹿沼市の良さを改めて伝えられることに喜びを感じている。

4.移住を考えている方へのアドバイス

鹿沼市に住み、活動を始めてから感じたことは、観光地ではないけれど、交通や生活利便性が高くて住まいやすいまちだということ。
また、親身になってくれる方も多く、自分と同じように他の地域から飲食店やコワーキングスペースなど人が集まれる場所を設けて活動している人も多いので、どんどん頼ってみるとよいと思います。

鹿沼市 総合政策部まちづくり戦略課
 ご担当者さまより
■鹿沼市のご紹介

鹿沼市は、栃木県の中西部に位置し、宇都宮市と日光市に隣接する自然と文化に彩られたまちです。東京から100キロ圏内にあり、整備された交通網により車でも電車でもアクセス性に優れています。

市は、地域の特徴から4つの地域に分けられ、中心部である「中央エリア」では市役所や鉄道の主要駅の他、夢を持つ人が集うノスタルジックな地域で、市役所近辺の「根古屋(ねこや)路地」は古民家を改修した飲食店などが軒を連ねています。

宇都宮市に隣接する「東部エリア」は、多くのスーパーや販売店、飲食店が集まり、住宅地も造成されています。

豊かな緑と美しい清流に囲まれた「西北部エリア」や関東平野の最北端に位置する「南部エリア」では、田園風景が広がる優良な農地を生かした農業が盛んです。

■鹿沼市の見どころ

豊かな森林資源と奥深い山々から流れる幾筋もの清流は、美しい景観と多様な農林産物の恵みを与え、なかでも古峰ヶ原高原方面を水源とする西沢と日光側を流れる東沢が合流する「大芦川」は、関東随一の清流です。大小20ほどの滝があり、上流の大滝は見ごたえはバツグンです。

「出会いの森総合オートキャンプ場」や、2024年には温泉施設や飲食店・食品加工所が併設するキャンプ場の開設も予定されており、アウトドアも存分に楽しめるまちです。また、古くから林業と木工業で栄えたまちでもあり、鹿沼寄木や鹿沼組子など優れた木工技術が受け継がれています。

■支援制度

鹿沼市では、東京圏から移住された方へ「移住支援補助金」として最大100万円を支給しています。また、令和4年4月1日以降、18歳未満の子どもを連れて移住された場合、これまでの支給額に「こども1人当たり30万円」を加算しています。
他にも、商業支援制度として、「空き店舗等活用新規出店支援事業」や、鹿沼産の木材を使って木造住宅等を新築、改築、増築、リフォームする方に最大50万円の地域商品券を支給する「鹿沼産材住宅助成」などもあります。

市では、オンラインを含めた移住相談の他、移住者が運営する複合施設(シェアキッチンやコワーキングスペース)などで、鹿沼への移住を気軽に相談できる環境施設をご紹介しています。
各制度の詳細については、鹿沼市ホームページをご確認ください。

地元の不動産会社、ひらのエステート
平野社長に聞いた鹿沼市

鹿沼市は、宇都宮市の西に隣接する栃木県中部の市です。市の7割が森林の自然豊かな環境で、大芦川エリアではバーベキューやキャンプなどのアクティビティを楽しめる環境が充実しています。

当社には、「家の近くで川遊びをしたい」「自然が見渡せる場所で飲食店を経営したい」「木工や農業など趣味を充実したい」など、鹿沼市ならではの環境を求める方から移住相談が多く入ってきます。また、埼玉や神奈川などの首都圏からだけでなく、岐阜などの首都圏以外からの問合せも増えています。

隣接する宇都宮市と比べ、土地が広くて価格の安い物件も多いため、自然に囲まれた新たな生活を送りたい方にはおすすめのまちです。
私自身、鹿沼市の出身で現在も鹿沼市に住んでいます。長年鹿沼市や宇都宮市の物件を取り扱ってきました。今後、移住や二地域居住先を検討される方は、ぜひ、当社にご相談ください。